スカイのマージナル・ゲイン実践編。強くなりたいあなたが今すぐ始めるべき事は?
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勝手に不定期連載「Sky解体新書」、第3弾はマージナル・ゲイン実践編です。前回の記事では「マージナル・ゲインとはなにか?」というややざっくりした話に終始しましたが、もっと詳しく知りたいという方のために、スカイは具体的になにをしたのか?という疑問に答えることを目指します。

グランツール中、ホテルが変わっても同じマットレスと枕を使用

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グランツールのような何日にも渡ってレースが行われると、必然的に毎日ホテルを変えなければいけません。チーム・スカイは考えました。「ホテルの質ってパフォーマンスに悪影響を与えるんじゃないの?回復って大事だよね」マージナル・ゲインの出番です。かくして、チームスタッフは事前にホテルに到着して部屋を可能な限りきれいに掃除することになりました。そして、それぞれの選手がいつも使っているマットレスと枕を据え付けておきます。

マージナル・ゲインの話をすると必ずといっていいほど引用される有名なエピソードですね。ちなみに上の写真は、スカイが一時期使っていたエース専用の"motor house"の中身ですが、不要となった後にebayで売りに出され、イギリスのウルトラランニングイベント運営会社が買ってレンタルビジネスを始めたようです。

レース後はしっかりローラー台でクールダウン

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今までレース後はすぐにチームバスに戻ったり、必要であればインタビューボックスと表彰式に急がされたりする中で、スカイはクールダウンの時間を100%確保する、ということを始めました。今では全チームがこのプラクティスを実践しています。

デス・スターで移動する。運転手はF1業界から引き抜き

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有名な超贅沢なチームバス、通称「デス・スター」。飛行機のビジネスクラスのように一人ひとりがリクライニングできて、もちろんフットレストもあります。そのほかにもシャワー、トイレ、ミーティングスペース、高級サウンド・システムと至れり尽くせり。バスの運転手はブレイルスフォードGMの面接を受けていて、F1業界の経験者だそうです。運転手だけでなく、車体の綺麗さや見た目の美しさにも、F1レベルを求めました。

最高水準の機材トラックを使う

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チーム・スカイのトラックは、十分な作業スペースを確保するために、側面がびよーんと引き伸ばされます。冷暖房完備。選手だけではなく、チーム・スタッフにも快適に仕事をしてしてもらうことが成功の鍵なのです。

メカの準備に十分すぎるほどの時間の余裕を持つ

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例えば、パリ・ルーベ用のFMB27mmタイヤは1年前に揃えています。これはアマチュアでも真似できるはずです。必ずしも高い機材を使う必要はありません。狙ったレースに向けて必要な機材を揃えておくのです。もしプロになりたいのであれば仕事道具。大事にしましょう。

サドル高の測り方を統一する

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チーム・スカイには約10人のメカニックが在籍。そのみんながみんな、独自の方法で測ってしまうことをリスクと捉えたスカイは、サドル高の測り方を統一。具体的には、サドル先端から4cm, 15cmの2箇所にマークします。全250台のバイク、その全てに。

急な雨に対応できるよう、雨ウェアキット専用バックを選手一人一人に

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チームカーに出場全選手の雨ウェアキット専用バックを積んでおき、雨になったらすぐに渡せるようにしています。

水とスポドリで、ボトルの色を揃える

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スカイは年間で35000個のボトルを消費します。水とスポドリを間違えない事は、ハードなレース中には特に大事です。

機材やウェア、ケミカルを一流メーカーと共同開発する

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ピナレロとロードバイクを、カスクとヘルメットを、Muc-Offとケミカル類を共同開発しています。スカイは供給されたものを単純に使うだけではなくて、メーカーと一緒に何がベストかを探しているのです。

その他

他にも改善の機会は数え切れないほどあります。

  • 規則正しい生活をする
  • 食事に気を使う
  • トレーニングをきちんと計画して実行する

などなど。当たり前をこなしてく、ということでもあるのです。

また、薄々気づかれた方もいるかも知れませんが、お金がないとできないものが結構あり。マージナル・ゲインは「誰でも簡単に安くできる」わけじゃないんです。スカイが実践するマージナル・ゲインを、どんなチームも真似できないのはこうした事情があり、他にも、一般的な「マージナル・ゲイン」が持つイメージにはいくつかの誤解があります。次回記事は、マージナル・ゲインは誰にでもおすすめできるような万能薬なのか?ということについて検証していきながら、誤解を紐解いていこうと思います。

参考ソース:

 

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