人口・面積ほぼ福岡県。なにかと強いデンマークの選手がアスグリーンだけじゃなかったのでまとめてみた。
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ロンドで金星をあげたカスパー・アスグリーン。出身国はデンマーク。かつてはビャルヌ・リースが活躍し今までもコンスタントに良い選手を輩出してきた国ですが、この2-3年で明らかにロードレース界での存在感が高まっています。今回の記事ではデンマーク出身注目選手にズームイン。面積4.3万km・人口580万人(イメージとしては福岡県くらいの面積・人口)の小国の多彩な選手を特集します。

クラシックハンター3トップ

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まずはロンドで力強い走りを見せて優勝した現デンマーク王者、カスパー・アスグリーン(26)。もともと2019年ロンド2位などの成績を残して強さは折り紙付きだったものの、デュクーニンクの中にあってスーパーサブという印象の強かった選手。今年に入り一皮むけて、すっかりリーダー格になったと言っても良いでしょう。
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そして2019年世界選手権優勝のマッズ・ピーダスン(25)。デンマークに初のアルカンシェルをもたらした大穴の世界王者誕生でしたが、その実2018年ロンド2位などリザルトはすでにしっかり残していました。まさかこの大舞台で勝つとは。でも勝ったら勝ったで納得させられる強さはある。そんなところはアスグリーンとも重なります。

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ミケル・ヴァルグレン(29)からもまだまだ目は離せません。2018年にOHN優勝、ロンド4位、そしてアムステルゴールドレース優勝と絶頂のシーズンを過ごした後やや失速してしまっていますが、今年からEFに移籍し心機一転の活躍が期待されています。

ベテラン勢

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そろそろグランツールに勝ちたいヤコブ・フルサン(36)。グランツールをはじめとするステージレースでの力強い走りはもちろんですが、LBL優勝、昨年はロンバルディア優勝と、オールラウンダー向けモニュメントを勝ち切る強さを持った選手です。今年はどんな走りを魅せてくれるのか。

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ベテランと言えばミケル・モルコフ(35)も外せないでしょう。ウルフパック発射台としての安定感が半端ではありません。

勝ち方を知っているステージハンター

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マグナス・コルトニールセン(28)は渋い選手です。2018年のツールでのステージ優勝をはじめとして、昨年はヴェルタで自身2度目のステージ勝利、今年もパリニースで勝利とコンスタントに大きい勝利を勝ち取っています。ビッグステージレースでの勝ち方を知っている稀有なステージハンター。
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ヒルシがいなくなったDSMでチームからの期待を一身に受け止めるセーアン・クラーウアナスン(26)もコルトニールセンと同じく勝利への嗅覚が優れています。昨年ツール・ド・フランスではここしかないというタイミングでの単独アタックを2度も決め、ステージ2勝の大活躍。今年は正念場の一年となりそうですが、もともと2018年パリツールで勝利するなどワンデーでも勝てる力を持つ選手。その時が来れば勝利をさらっていくでしょう。

伸び盛りの若手

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注目度上昇率が著しいのはヨナス・ヴィンゲゴー(24)。2019年ツールドポローニュでステージ優勝などの実績はあったものの、ことしはUAEツアーの山岳ステージ勝利、さらにコッピバルタリでステージ2勝+総合優勝、間髪おかずバスクカントリーの初日TTで3位に入るなどまさに勢いが止まらないと言った様相の活躍ぶりです。
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それに対しワールドツアーデビューの昨年時から注目を浴びている大型新人がミッケル・ビョーグ(22)。2017年から2019年にかけて3年連続でU23TT王者となり、グランツールデビューの昨年ジロでは第1ステージでいきなり3位と面目躍如のリザルトを残しています。
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さらに、新鋭といえばアンドレアス・クローン(22)の名前が上がるでしょう。昨年はワールドツアー未所属ながらツール・ド・ルクセンブルクでステージ優勝。好調だったディエゴ・ウリッシおあつらえ向きのコースレイアウトでのサプライズ勝利でした。そして先日のボルタ・ア・カタルーニャでは百戦錬磨のルイス・レオンサンチェスらを相手取り逃げでステージ勝利。

ロードレースだけじゃない。団体追い抜き世界記録保持国。


強いのはロードレースだけではありません。トラック競技の花形・団体追い抜き種目の現世界記録保持国はデンマーク。2020年の世界選手権で2日間で3度にわたり世界記録を更新し観客の度胆を抜きました。登れるだけでなく独走もできる、逃げれるだけでなく最後勝ち切れる。詳しい選手たちのバックグラウンドまでは調べられていませんが、トラックトレーニング仕込みの基礎力と勝負勘がその強さの秘訣なのだと言われたら、ああそうかもしれないなと心動かされるほどには納得感があるのです。モルコフは今でも積極的にトラック競技に参戦しており2020年のマディソン世界王者、クローンも6日間レースに出ているようです。

 

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