27歳プロデビューの遅咲きの大輪。アネミエク・ファンフルーテンは元サッカー選手だった。
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世界選手権の女子エリートでアネミエク・ファンフルーテンが全行程150kmのうち100kmを逃げ切り、歴史に残る大逃げ勝利となりました。このファンフルーテン、23歳まではサッカーをしており、しかもプロデビューはなんと27歳。若くしてピークを迎える選手も多い中でこれは異例の遅さと言っていいでしょう。そんな遅咲きの大輪、ファンフルーテンのキャリアを辿ってみました。

サッカー選手が自転車をはじめた理由

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23歳までサッカーをしていたファンフルーテンが自転車に転向したきっかけは膝の怪我でした。この怪我によりサッカーができなくなってしまった彼女は体を動かすために自転車にのりはじめます。

競技ライセンスを手にした翌年の2008年には学生世界選手権で早速2位に入り、才能の片鱗をみせました。そのポテンシャルを買われ、2009年には生きる伝説マリアンヌ・フォスのチーム”DSB-Bank-Nederland Bloeit”にてプロデビュー。このときファンフルーテンは、すでに27歳になっていました。

ファンフルーテンの名を女子自転車界に轟かせたロンド勝利

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2011年、プロデビュー3年目でロンド・ファン・フランデーレンに勝利し、破竹の勢いで頂点に上り詰めたシーズンとなりました。翌2012年には「世界選手権よりも厳しい」と呼ばれているオランダ選手権ロードレースでも優勝し、その後も年々成長を重ねたファンフルーテンが2019年までに積み重ねた勝利数は66にものぼります。2017年、34歳にして個人TTで初の世界タイトルを手にした彼女は同種目で連覇を達成。さらに「女性版ジロ・デ・イタリア」ジロ・ローザでは2018、2019年とこちらも連覇を達成しました。

止まらない成長と終わらない旅路。

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そんな上り調子でむかえた世界選手権では、驚きの100km一人逃げを決行し、そのままゴールに飛び込み初のロードでのアルカンシェルを獲得。英メディアCycling Weeklyが”マンモス級の一人逃げ”と称したこの逃げについて、彼女自身は語ります。

“I thought my national coach would say ‘this is stupid, stop and wait for that group’, but she said ‘no it’s super good for us, continue.’ I was thinking today that maybe I can write history by winning with 100km solo. I was thinking it’s not possible, but if it’s possible, it’s epic.”

ナショナルチームのコーチは「そんなバカなことはやめて集団に戻れ」というと思ったのに、彼女は「いいね、そのまま行こう」と言った。100kmの一人逃げを決めれば歴史に名を刻めると思いながら走っていた。不可能だとも思っていたけど、もし可能ならそれはとんでもないことだとも感じていた。

2位のファンデルブルッヘン、6位のマリアンヌ・フォスともに最強の布陣で挑んだオランダによる「チームの勝利」でもあることは事実ですが、ファンフルーテンがアルカンシェルにふさわしい女王であることにもまた、誰も疑問は挟まないでしょう。

参考ソース

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