ステティナ、ロードレース辞めるってよ。ーアメリカの低迷時代を支えたベテラン、ピーター・ステティナの決断
Photo by Kansas Tourism on Flickr

トレック・セガフィールドに所属する31歳のアメリカ人、ピーター・ステティナがトレックセガフレードから去る。来年はプロチームに所属するのではなく、個人としてスポンサーをつけたプロとして活動をする。新たな活動の場は、グラベル。

…と、そんなニュースが飛び込んできたのは11月。ヘッドラインだけ見て気にはなっていたものの殆ど中身は把握しておらず、少し時間ができたのでまとめてみました。(タイトルが時代遅れなのはご愛嬌)

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ステティナがグラベルレースに主戦場を移す理由。

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(2019年のダーティー・カンザーでは、1位のグラベルスペシャリスト、ストリックランドから9分遅れの2位。3,4位となったEFエデュケーションコンビには10分の差をつけた)

なぜステティナはグラベルレースに主戦場を移すことを決意したのか?インタビュー記事を紐解いてみると、おおきく分けて3つの要因がありそうです。

① マーケティング的に意味あるタイミングだから

“In terms of marketing for companies, we’re seeing the whole U.S. and worldwide markets shifting that way,” he said. “The gravel scene is just booming, and it gave me confidence the time is right.”

拙訳:マーケティングと言う意味でも、アメリカだけじゃなくて世界中がグラベルという領域に目を向け始めている。グラベルシーンのブームが今来てるし、それが僕にこのタイミングでの転身を決意させたんだ。

まずひとつは、グラベルレースがマーケティング上重要な領域になっているという事実。ある会社がスポンサーになるのは、その選手をサポートすることでブランド知名度やブランドイメージが向上するから。グラベルレースに注目が集まっている以上、そこにはマーケティングのチャンスが生まれます。

グラベルレースを走ってお金をもらいたい選手と、人気選手を支援することで自ブランドを売り込みたいスポンサーは、どちらにとっても必要な存在なのです。

EFエデュケーションもダーティー・カンザやレッドビルなどに選手を送り込み、アメリカのオフロードレースシーンで存在感を増していますが、グラベルイベントの盛り上がりは世界の自転車レースシーンを俯瞰で見た時の大きな流れ。くわしくは「EFエデュケーションがワールドツアー「じゃない」レースに選手を送り込む理由とは」を読んでみてください。

② 楽しいから

“There’s so much fun and personality to these events,” he said. “You can be more of a whole athlete. You’re engaging with the fans. I felt the beauty of the cycling community again. It’s still about racing and being competitive, but it’s also showing you’re just more than a Watt Robot.”

拙訳:そこには楽しみと人間臭さがあった。全出場選手の一部分になることができるし、ファンともちゃんと触れ合える。もう一度自転車というコミュニティの中に戻れた気がしたよ。レースでしのぎを削る場にいるのも事実だけど、ワット・ロボット以上のものになれるのも事実なんだ。

シンプル。笑

たしかに、大勢が出る参加型イベントってお祭り感があって楽しいですよね。レース走っている全員がライバルであり仲間でもあるというあの一体感はレースに出たことある人ならうんうんわかるわかる、ってなると思います。

それに、オフロードのレースでは基本的にパワーメーターをつけることはありません。パワーメーターの数値を見ながらレースを組み立てることも珍しくなくなった昨今のロードレースシーンに比べ、自由度が高い走りができるのも一つの魅力だとのこと。

③ 地元のアメリカを拠点に生活できるから

“It is a hard decision to make,” he said. “I believe it’s worth it. This new challenge will lengthen my career and a bonus is I will be based more in the USA. One of the mantras in my career is “A happy racer is a fast racer.”

拙訳:難しい決断だったけど、それだけの勝ちがあると信じている。この新しいチャレンジは僕のキャリアをより長いものにしてくれるだろうし、もっとアメリカにいることができる。僕のキャリアにおけるモットーは「幸せな選手が強い選手」なんだ。

ヨーローッパを中心に世界各国を飛び回る生活を強いられるロードレース選手たち。ステティナはアメリカで、自分の地元でより腰を落ち着けた活動をすることを選んだとも言えるでしょう。

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